グラレコとは?視覚で伝える新しいコミュニケーション手法
1. はじめに:言葉だけでは伝わらない時代に
会議や講演、ワークショップで「何を話していたか、あとから思い出せない」という経験はありませんか?
そんな時に役立つのが「グラレコ(グラフィックレコーディング)」です。視覚的に情報を記録し、共有できるこの手法は、近年ビジネスや教育の場でも注目を集めています。
2. グラレコとは?
**グラレコ(グラフィックレコーディング)**とは、会議や講演、ワークショップの内容を、文字やイラスト、図解を使ってリアルタイムで可視化する手法です。
聞いた話をその場で紙やデジタル画面に「描いて」まとめることで、参加者の理解や記憶の定着を助け、情報共有もスムーズになります。
3. グラレコのメリット
① 情報の「見える化」
文字だけの議事録よりも視覚的に理解しやすく、重要なポイントや話の流れが一目で分かります。
② 記憶に残りやすい
絵や図が記憶に残るため、内容を思い出しやすく、復習にも最適です。
③ 場の雰囲気が和らぐ
イラストが入ることで場が柔らかくなり、参加者の緊張がほぐれたり、活発な意見交換が生まれたりします。
④ 多様な人に伝わる
言語や文化の壁を越え、子どもから大人まで、誰にでも伝わりやすい表現が可能です。
4. 活用シーン
活用場所 | 内容 |
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会議・打ち合わせ | 話し合いの流れや決定事項を視覚化 |
講演・セミナー | 講演内容をわかりやすくまとめ、参加者と共有 |
教育現場 | 授業内容の理解や振り返りに役立つ |
ファシリテーション | 話し合いを整理し、意見の可視化で合意形成を促進 |
5. グラレコを始めるには?
初心者でも始められる道具やコツを紹介します。
■ 必要な道具(アナログ編)
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太さの違うカラーペン
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A3~A1サイズの模造紙やスケッチブック
■ 必要な道具(デジタル編)
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iPadやタブレット
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Apple Pencilやスタイラスペン
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描画アプリ(Procreate、GoodNotes、Conceptsなど)
■ 描くときのコツ
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事前に話の構造を予測する
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キーワードと図を組み合わせる
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イラストはシンプルに
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色分けでテーマや流れを明確に
6. まとめ
グラレコは、情報を「書いて伝える」のではなく、「描いて伝える」新しいコミュニケーションの形です。
難しい技術は不要で、少しの練習と工夫で誰でも始めることができます。
あなたの職場やコミュニティでも、ぜひグラレコを取り入れて、伝える力をアップさせてみませんか?
✅ サンプル紹介とポイント解説
1. Toreru Media – グラレコのコツ例
手描き感たっぷり。人やアイコンがシンプルながら抑揚があり、ページを4分割して内容を整理。見出しや色の使い方も参考になります。
2. ヤプリ社事例
キャラクター付きでイベントの流れや概念がカラフルに表現されています。参加者や登壇者がイラスト化されていて親しみやすく、場の“雰囲気”をそのまま記録しています。
3. USANET制作 – UI/UXセミナー
テーマが「UI・UX」であるため、資料内容が吹き出しや矢印で論理的に配置され、色と図が効果的に使われていて視認性が高いです。
4. ふくしま小学生参加型ワークショップ
子どもたちと学ぶ場面をグラレコ化。グループ別に分けて、まち歩きでの発見を可視化しており、教育的な活用の一例です。
🔍 グラレコとは?基本のまとめ
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会議やセミナーの内容を文字・イラスト・図でリアルタイム可視化する手法です。
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メリットとして、「議論の全体像が整理される」「参加者の理解・記憶を促進」「場が活性化し対話が生まれやすくなる」ことが挙げられます。
🛠 活用アイデア・参考
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構成:タイムライン型/吹き出し型/発散型など使い分け。
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図やアイコン:情報整理に有効。言葉だけでは伝わりづらい感情や関係性を表現できます。
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手描き or デジタル:アナログは場のぬくもりを伝え、デジタルは共有・保存に便利。最近はiPad+Apple Pencilの例が増えています。
✏️ 次に試すなら…
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小さめのフォーマット(A3)で吹き出し型のグラレコからスタート!
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議論のキーワードと簡単な図で構成を意識。
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終了後に他の参加者に見せてフィードバックを得ると学びが深まります。