
なぜなぜ分析とは?
なぜなぜ分析(Why-Why Analysis)は、問題が発生した際にその根本原因を追求するための手法です。
問題の表面的な原因にとどまらず、「なぜ?」を繰り返し問い続けることで、本質的な原因を明らかにし、再発防止策を講じることを目指します。
トヨタ自動車が品質管理の現場で発展させた方法としても有名です。
なぜなぜ分析のやり方
問題を明確化する
最初に、解決したい問題を具体的に定義します。問題があいまいな場合、適切な分析が難しくなるため、事実に基づいて記述しましょう。
事実にフォーカスする
三現主義『現場』『現物』『現実』で『なぜ』を検証します。憶測、個人的な話にはなぜで踏み込まないようにします。
「なぜ?」を繰り返す
問題について「なぜこの問題が起きたのか?」を問い、答えを導き出します。その答えについてさらに「なぜ?」と問い続けます。これを最低でも5回繰り返します。
順序良く論理的につなげる
逆に読み返してもつながるようにします。逆は『だから』でつながるか見ていきます。
「効率を上げるため」や「経営方針を実現するため」のようにいきなり飛ばないように気を付けます。
原因を分類・整理する
複数の「なぜ?」を通じて出てきた原因を、直接的な原因(表層的な原因)と根本的な原因に分けます。
質の違う「なぜ」は混ぜないようにします。
対策を検討する
特定した根本原因に対して、再発防止策を立案します。
できること、できないことの見極めも必要です。コントロールできる範囲での具体的かつ実行可能な内容にすることが重要です。
再発防止策を見いだせるまで「なぜ」を繰り返します。
実行と評価
対策を実行し、効果を確認します。再度問題が発生しないかをモニタリングし、必要に応じて対策を修正します。
なぜなぜ分析の具体例
ケース:製品不良率の上昇
問題:製品の不良率が通常より20%増加している。
- ステップ1: なぜ?を繰り返す(5回ぐらい)
1. なぜ? 製品の不良率が上昇したのか?
→ 生産ラインで不良品が増えたため。
2. なぜ? 生産ラインで不良品が増えたのか?
→ 部品の寸法が基準外だったため。
3. なぜ? 部品の寸法が基準外だったのか?
→ 部品の寸法を検査する工程でエラーが見逃されていたため。
4. なぜ? 検査工程でエラーが見逃されていたのか?
→ 検査装置の校正が定期的に行われていなかったため。
5. なぜ? 校正が定期的に行われていなかったのか?
→ 校正スケジュールが管理されていなかったため。
- ステップ2: 根本原因と対策
根本原因:校正スケジュールの管理が不十分だった。
対策案:
1. 校正スケジュールを管理するシステムを導入する。
2. 定期校正の責任者を明確化する。
3. 校正が実施されたかをチェックする監査プロセスを設ける。
実施のポイント
- チームで実施
多角的な視点を取り入れるため、問題に関係するメンバー全員で議論することが重要です。 - 感情や個人の責任追及を避ける
問題をシステムやプロセスの視点で捉えるように心がけましょう。 - 継続的な改善
なぜなぜ分析は一度行って終わりではありません。改善策の効果をモニタリングし、必要に応じて再分析することで継続的な改善を図ります。
まとめ
なぜなぜ分析は、問題の根本原因を明確にするための有効な手法です。「なぜ?」を繰り返すことで、表面的な原因ではなく、本質的な課題にアプローチできます。企業やプロジェクトで問題が発生した際には、ぜひこの手法を取り入れて、効果的な改善を実現しましょう。